「文化芸術による地域貢献プロジェクト」報告3
このプロジェクトは,“文化芸術”に興味を持つ京都橘大学の学生を募り,東部文化会館の取り組みや機能について知ってもらい,そして実際に,会館が行うイベントやアウトリーチ(音楽コンサート)の現場に参画する“体験型”の学修です。
そこで見たもの感じたことをベースに“文化芸術の可能性や課題”を見つけ,その課題解決の糸口になるような文化芸術の活用方法について,レポートを発表し,共有するプロジェクトです。
学生たちは演奏会や地域イベントに立ち会うことで,何を感じるのか。本プロジェクト中盤に実施された「まちづくりと地域メディア」「会館自主事業実践講座」について報告します。
第3回9月13日(木)14:00
【文化会館の文化事業及び地域メディアを学修】
≪まちづくりと地域メディア≫
山科で展開する地域メディア「山科じかん」。地域メディアを作ることで地域を盛り上げ,多くの人に山科の魅力を知ってもらおうとする取組について,山科元気プロジェクトの関さんにお話を伺いました。
地域に密着し,人の想いや背景にフォーカスした記事を制作される関さん。
もともと「右京じかん」として右京区から始まったフリーペーパーは,関さんをはじめ,各区で地域を盛り上げたいという方が雑誌制作に取り組まれ,今では様々な場所で「〇〇じかん」が作られています。
山科では,区役所や東部文化会館,また山科区内幼稚園での全戸配布などにより広く配布されています。
年に4回の刊行のなかで,課題となる点を聞かれると,「紙面のバランスを取ることが難しい」とのこと。面白い人やイベントを取り上げつつ,広告の掲載も行う必要があるため,記事とのバランスを取ることに苦労されるそうです。
また,メディアの制作だけでなく,広く市民の方に楽しんでもらえるようイベントの実施もされています。平成29年度は東部文化会館で「のどじまんTHE YAMASHINA」を開催し,大盛況となりました。
<学生レポートより>
・ひとりひとりが参加できる「まちづくり」は地元への愛着が大切だと感じた。
・一つの記事を作るにも,取材対象者の面白さをいかに引き出すかが大事だと思った。
第5,6回10月14日(日),10月28日(日)
【文化会館の文化事業及び地域メディアを学修】
≪会館自主事業実践講座≫
東部文化会館の自主事業「コーラスフェスティバルin山科・醍醐」の実行委員会の見学とともに,本番当日の現場を体験しました。
10月14日の実行委員会では,演奏会当日の役割確認や災害時の対応など,本番に備えた会議が行われました。
そして,10月28日の本番当日。晴天に恵まれ,多くのお客様がいらっしゃいました。
学生は,舞台の裏側と表側の両方からイベント現場を体験しました。
<学生レポートより>
・来場者がとても多く,アットホームな雰囲気のステージだと感じた。年配の方のエネルギーに圧倒され,感動しました。
・参加団体が受付や扉係など,それぞれの役割を責任感を持って取り組まれていた。